「国際社会」という言葉が習慣的に使用されるようになり、何年が経つのでしょうか

今では当たり前の言葉過ぎて、どんな意味合いを内包しているのかさえ分からなくなってきています。
そんな現代社会に大きな問いを投げかける、面白い映画を見つけました
"ダーウィンの悪夢"というこの映画は、ドラマ以上に信じられない現実を投げつける社会派の作品で、私達が生きている実際のこの世界を舞台としたストーリーです。
舞台はくしくも人類発祥の地
アフリカ。
このアフリカのヴィクトリア湖は、多種多様な生物が棲むことから“ダーウィンの箱庭”と呼ばれており、そこにとある肉食魚"ナイル・パーチ"という魚が放たれた。
この魚は肉食魚であり、凶暴な性格からヴィクトリア湖の生態系を大きく崩しながら繁殖していく。そして繁殖したナイル・パーチを地元民が捕獲し利益を得始める。
そして、やがてそこには貧富の差が生まれ、加工工場が乱立し、人々は混沌に包まれながら生活するようになる。
エイズ、売春、ドラッグ…経済の隆盛に反比例するように住人達の純粋さが無くなっていく。
そんな粗悪な運命を辿ったこの地をドキュメンタリー化したのがこの映画というわけです。
そして、このナイル・パーチの世界2番目の消費国こそ、わが国「日本」なのです

味噌漬けや、フライなどの魚は殆どがこのナイル・パーチなのです。
消費している我々の裏で繰り広げられているこんな悪夢のグローバリゼーション。
信じられない現実を目にし、実際の世界で起こっている社会的問題を怖いくらいに感じることができるでしょう。
国際社会・・・本当の国際社会の姿とはきっとこんなものじゃありませんよね

もう一度、我々は基本から考えなければならないような気がします