
この作品の主人公は、以前もご紹介したとおり孤児のクロとシロという二人の少年です。
この二人は毎日悪さをしながら生き延びているネコのような存在であるため、宝町の住人からはネコと呼ばれています。
この二人の関係は、一見すると仲の良い兄弟のような存在に見えますが、実はもっと深い関係性を持った二人なのです。
お互いに欠かすことのできない存在、そんなお互いの存在感についてこの二人が認識し始めるのは、ほぼラストなんです

そんなわけで、この二人の関係性の変化に注目しながら見ていると面白いですよ

兄貴役はクロなのかシロなのか、見ていると徐々にその存在感が変わってきますからね


また、この映画にもきっと出てくると思いますが、僕が一番心に残っているのは、ホームレスのおじいさんがクロに言った台詞で「オセロには裏も表もない。クロもシロも両方とも表であり裏なんだよ…」。
ただ聞いただけではよく分かりませんが、この映画を見ているうちにこの台詞のもつ深ーい意味にお気づきになられることと思います。
以上のようなコアな部分に注目しながら見ていただければ、きっと作品の奥深さを思う存分味わっていただけると思います。
やっぱり、できれば原作を読んでいただいてから見るのが一番ですかね


⇒「鉄コン筋クリート」原作はこちら